せいかつくん

「セイカツクン、どうしたの」家をのぞいたら、声をかけられた。セイカツクンて何だろうと、一瞬考える。ああそうか、自分のことだ。突然初めての呼び方をされたから、わからなかった。
あだ名っていろんなところからつけられる。得意なこととか、癖とか、印象深いエピソードとか。呼ばれ方で、その人となりが想像できるようで面白い。自分について思い返してみると、名前に関わるあだ名ばかりだと思う。生活する場が移ろう中であだ名は変わっても、名前からとられたものがほとんど。
”セイカツクン=生活くん”なんて呼び方は、結構しゃれている。いわれは些細なことでどうってことないものの、生活があってこそ仕事や社会が成り立っていると思うと、その音からはそこのところをちゃんと押さえているような印象で、光栄だ。
料理をして、食事が楽しめるから食卓の彩りを思い描ける。生活空間を整えて、きれいに暮らしたいから調度品に思いが込められる。生活を大切にできると、毎日が楽しい。豊かな暮らしって、特別なことをしないとなれないんじゃなくて、たわいもないようなことをていねいにしてみることで、かなえられたりする。そんな”せいかつくん”になれたらうれしい。