中央フリーウェイ

8月も今日で終わり。残暑はまだまだつづいても、やはりこの月が過ぎると、夏も終焉を迎えるような気がする。ひとつひとつがささやかではあったものの、花火を見て、海で泳いで、ドライブして。それなりにエンジョイできたのかもしれない。
“中央フリーウェイ 右に見える競馬場 左はビール工場 この道はまるで滑走路 夜空に続く” と歌うは、荒井由実。この歌ができた頃はまだ、中央道も調布から大月までしか開通していなかったらしい。今では高井戸から小牧まで、東名を迂回するかのように、山脈に挟まれた谷間を縫っている。
西に向かうことが多くて、ときどきこの道を走る。この夏も利用した。東海や近畿地方に暮らす人たちから、関東へ出てくる際、東名ではなく中央道をよく使うと聞く。確かに、東名から乗り継いでいくと、景色ももちろん違うし、走る車の流れも違う。左右に広がる山脈の雄大な眺めのせいか、穏やかな雰囲気。
そんな中央道、カーブの連続する長い下り坂、そこにくると必ず思い出す記憶がある。おそらく小学生の頃に見たニュースの画面。側壁にへばりつくようにとまっている、屋根のなくなった観光バスの、ヘリコプターから撮られたであろう映像。太く強調されている車線と、小刻みに立ち並ぶ反射板が、緊迫感をあおる。幼い自分には、強烈だったということか。
便利や安全を求めていても、拭えない危険があるし、社会に愚かな側面があるせいで、高まっている危険もある。突然襲ってくる事故と遭遇することなく、のんきに過ごせただけでも、いい夏だったのかもしれない。
さて次は、いい秋を。